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日産リーフを買った理由と、買う前に知りたかったこと
1年前、日産リーフ(2020年式・40kWhバッテリー)を中古で購入した。価格は156万円。購入動機は単純で、勤め先が「2030年までにガソリン車ゼロ」という方針を打ち出していたこと、ガソリン代の高騰が続いていたこと、そして純粋にEVを一度体験してみたかったことの3つだ。
1年乗ってみた今、「買って後悔はしていないが、事前に知っておきたかったことが多すぎる」という気持ちが正直なところだ。良かった点も悪かった点も隠さず書く。
航続距離の「実際」はカタログ値の6〜7割だった
リーフ(40kWh)のカタログ上の一充電走行距離は322km(WLTCモード)。これを信じて買ったのが最初の誤算だった。
実際の航続距離は、気温や走行条件によって大きく変わる。夏(気温30度以上)の高速道路を走ると、エアコンフル稼働で200km前後しか走れないことがある。冬(気温5度以下)は暖房の消費電力が大きいため、さらに減って170〜180km程度になる。カタログ値の55〜60%だ。
普段の通勤(往復40km)には全く問題ない。問題が起きるのは「少し遠い場所に行こうとしたとき」だ。高速で片道130km先の実家に帰ろうとすると、途中で充電が必要になるかどうか計算しながら運転することになる。このストレスは想定外だった。
充電スタンドの少なさと使いにくさ
「充電スタンドが少ない」という話は買う前から聞いていた。でも実際に使い始めると、「少ない」よりも「使えない」という問題の方が深刻だとわかった。
現在、全国の急速充電器(CHAdeMO規格)の設置数はガソリンスタンド(約2.8万か所)と比べてまだ大幅に少ない。GoGoEVというアプリで充電スタンドの位置と混雑状況を確認できるが、「営業中」と表示されていても、行ってみたら「使用中」または「故障中」というケースが頻繁にある。
特に高速道路のサービスエリアの充電スタンドは、1箇所に急速充電器が1〜2台しかないところが多い。EV同士が鉢合わせすると30〜40分待ちになる。ガソリン車なら2〜3分で終わる給油を、EVは30〜40分(1回の充電で80%まで充電する場合)かけて行う。これを加味した上で時間計画を立てる必要がある。
充電待ちで1時間近く足止めになった経験が2度ある。どちらも長距離ドライブの帰り道で、体力的・時間的にかなりきつかった。
自宅充電工事の費用と実態
EVを購入するなら自宅充電設備の設置はほぼ必須だ。外部の急速充電スタンドだけで運用するのは現実的でない。
僕は一戸建て賃貸(大家に許可を得た上で)に住んでいるため、工事が可能だった。工事業者はパナソニックの施工会社を通じて依頼した。
設置したのは200V・普通充電設備(3kW)。費用は部材費+工事費で合計75,000円。電力会社への申請費用が別途3,000円かかった。
200Vの普通充電(3kW)だと、空の状態から満充電まで約13〜14時間かかる。夜間に充電を開始して朝には満タン、というサイクルで使っている。深夜電力プラン(夜11時〜朝7時が割安)に切り替えたことで電気代が節約できた。
電気代の実際
ガソリン代と電気代の比較をまとめる。
前の車(日産ノートガソリン車・燃費17km/L)の場合、月1,000km走行でガソリン代は約9,400円(レギュラー160円/L想定)。
リーフの場合、月1,000km走行での電力消費は約180kWh(電費5.5km/kWh)。深夜電力プランで1kWhあたり18円として約3,240円。
ガソリン代との差額は月6,160円。年間で73,920円の節約。ただし自宅充電設備の工事費75,000円の回収が1年かかる計算で、2年目以降から実質的な節約効果が出てくる。
夏と冬のエアコン・ヒーター使用で電費が落ちること、外部充電スタンドの利用料(急速充電は1回300〜500円程度)が加わると、実際の節約額はもう少し小さくなる。それでもガソリン車より安い、という結論は変わらない。
1年乗って出した結論
リーフを選んで後悔はしていない。ただし「誰にでも勧めるか」と聞かれたら、「条件次第」と答える。
リーフに向いている人。
- 通勤・買い物など、日常の走行距離が往復100km以内
- 自宅に充電設備が設置できる環境
- 長距離ドライブは年に数回程度
- ガソリン代の節約を長期的に享受したい
向いていない人。
- 長距離移動が多い(片道200km以上の移動が頻繁)
- 集合住宅で自宅充電が不可能
- 急な長距離移動が発生する仕事がある
EVの航続距離問題と充電インフラの不足は、2024年時点ではまだ実用上の制約として存在する。2〜3年後に充電設備が今の2倍に増えれば状況は変わるかもしれない。ただ今の段階では「メインカーとして使う場合は生活パターンとの相性を慎重に確認する必要がある」というのが正直な評価だ。
